戦後は物資不足のために、砂糖などが統制されていました。
そのため、発ガン性や肝機能障害を起こすため現在では使用が禁止されているズルチンなどの人工甘味料が代用品として使われていました。
駄菓子を製造するのも大変な時代でした。
時代を追っていくと、だんだんと統制が解除されていき、駄菓子が充実していくことがわかりますね。
現在では定番になっている駄菓子メーカーがこの頃に創業しています。
戦後~昭和29年の駄菓子年表
西暦 | 年号 | 出来事 |
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戦後直後 | このころは物資不足のため、晒し飴、 グリコース(ブドウ糖)菓子、菓子昆布、 きなこ飴を作る業者多し |
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1945 | 昭和20年 | 近畿食品「すこんぶ」発売 |
昭和20年代 | 花丸せんべいの業者は関東で100軒を超す | |
1946 | 昭和21年 | このころの食玩、「キビ団子にサッカリンを加えたもの」 「海草の加工品」「さつまいもを原料にしたもの」「紙ニッキ」 「柴ニッキ」「味つけ昆布」「オブラートニッキ」「松脂ガム」 「スルメ」「澱粉せんべい」「ポンせんべい」 「りんごの皮粉末」「鳩麦香煎」「柿の皮粉末」 |
このころの紙芝居「ともだち会」のネタは芋飴、昆布の切れ端、 小麦粉をとったカスを魚油で揚げた小型の揚げせんべい |
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高林博文が「たぬき飴」を製造、リンゴの粉とズルチンを混合 して麦わらストローで吸う食玩を製造 |
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昭和21年5月 | サッカリン使用許可 | |
昭和21年6月 | キンレイ社(千住仲町・奥山東矢)「水ぬりえ」 「セロファン棒ニッキ」「オブラート棒ニッキ」発売中 |
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昭和21年7月 | ズルチン使用許可 | |
昭和21年12月 | 全国児童食品玩具商工組合連合会が発足、食糧庁に「食玩」 という特殊品目の特例価格を認めさせる |
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1947 | 昭和22年 | 梅の花本舗「元祖梅ジャム」発売 |
共親製菓創業、餅飴とバラキャラメルを製造 | ||
高林博文が梅のクズを使って、「梅ジャム」を製造、 「オレンジジャム」「ニッキジャム」「えんぴつ飴」 「芯抜き飴」「数字飴」「セロハンニッキ」を製造 |
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昭和22年ごろ | 「血菓子」発売され、対抗商品として「ロマンス紅菓子」出る | |
1948 | 昭和23年 | 「きいちのぬりえ」、石川松戸堂・山海堂の2軒から出版 |
コリスの前身、桔梗屋創業 | ||
横浜市で佐藤三治が佐藤製菓創業、瓦煎餅を焼き始め、 後ミルクせんべいを製造 |
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増進堂が大橋商店(カクダイ製菓の前身)になる。 アメ、ショウロ、羊かんななどを製造。 |
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昭和23年ごろ | この頃の紙芝居屋小寺国松のネタは千葉産の芋飴、 澱粉せんべい、貝ニッキ(ストローニッキの流行をヒントに、 グリコースにニッキの汁を貝殻に入れて固めたもの) |
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昭和23年ごろ | 佐藤製菓「チェリー飴」「ソフトチェリー飴」「きびだんご」 「チャイナマーブル」「松露」発売中 |
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昭和23年1月 | オリオン製菓創業。森永製菓にいた3人で始める | |
昭和23年7月 | ベビースターの松田産業有限会社創業 | |
1949 | 昭和24年 | 水飴の統制が撤廃される |
新高製菓が「風船ガム」の名称を全国チュウインガム協会会員 に限り使用を認める |
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横浜にて佐藤製菓が花丸せんべい製造開始 | ||
昭和24年ごろ | 島田製菓「ラムネ菓子」発売 | |
昭和24年10月 | 「渡辺チウインガム」発売 | |
昭和24年12月 | キャラメルが自由販売になる | |
キッコー製菓今井博が大阪市で飴菓子製造を開始 | ||
1950 | 昭和25年 | オリオン製菓 「バナナキャラメル、バナナココアキャラメル」発売 |
吉村竹次郎商店(クロボー製菓の前身)が再発足。 吉村黒棒商店として黒棒・焼菓子を製造 |
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岩本製菓「タマゴボーロ」発売 | ||
トコロ製菓、イモアメ製造開始 | ||
昭和25年1月 | 松山武弘、個人経営で松山製菓所を創業、飴菓子製造開始 | |
全国食玩連合会を解散、新たに全国食玩協会を設立 | ||
昭和25年9月 | カクダイ製菓創業、ラムネ菓子の製造を開始 | |
昭和25年12月 | 松山製菓所、業績の発展にともない、松山製菓株式会社を 創立しキャラメルを製造 |
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1951 | 昭和26年 | 「きいちのぬりえ」のピーク、100万枚前後売れる |
紅梅製菓「紅梅キャラメル10円」発売 | ||
トリス製菓本舗 「大ガム5ケ入り風船ガム(パイプ付き5円)」 「キングトリス風船ガム(パイプ付き5円)」発売 |
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サンビー科学本舗「親子ガム(パイプ付き5円)」 「新型おとぎガム(パイプ付き2円)」発売 |
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マサキガム本舗「1951年信号ガム(1円引き)」発売 | ||
石川商店創業、ゼリーとガムと乾パンの製造開始 | ||
昭和26年ごろ | 丸義製菓「マンボ」発売 | |
昭和26年3月 | 千葉農村工業「マルセン印ピーナツキャラメル」発売 | |
昭和26年4月 | 春日井製菓「トッピーキャラメル24粒20円」 「頭のよくなるキャラメル」発売 |
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ロンド製菓「ロンドキャラメル」発売 | ||
昭和26年5月 | オリオン製菓「金魚印キャラメル」発売 | |
昭和26年6月 | 松永製菓 「レインボーキャラメル」「フルーツキャラメル」発売 |
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酒井製菓「パリコ10円」発売 | ||
三共製菓「イチゴキャラメル」「ホープキャラメル」発売 | ||
牧野製菓(名古屋)「マキノフーセンガム1ケ2円竹付」発売 | ||
昭和26年7月 | 芥川製菓「チョコレートキャラメル」30円発売 | |
飴浜「マルホドリヤンキャラメル」発売 | ||
丸川製菓 「クッキー風船ガム5円(レモン・イチゴ・パインナップル)」 「ライナーチウインガム5円・2円」発売 |
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昭和26年8月 | 日本橋三越で食玩ガム展示会 | |
昭和26年10月 | 「浅山サイレンガム、浅山風船ガム」広告 | |
サンビー化学、アメリカンスタイルの 「バッブルチューインガム5円」発売 |
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昭和26年11月 | 「浅山マーブル風船ガム」発売 | |
1952 | 昭和27年 | 松山製菓が餅飴の製造開始、「かっぱ餅」発売 |
オリオンの前身大和製菓「ココアシガレット5円」発売 | ||
フルタ製菓、ソフトチョコレートを試作 | ||
トリス製菓本舗「キングガム」「サイコロガム」発売 | ||
キングトリス 「BUBLガム5円」「風船味ガムタストガム5円」発売 |
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臼田株式会社「ピーチガムアロハレイ」発売 | ||
国産ガムに砂糖使用可能となり品質向上。 竹パイプをやめ、化粧箱入り、食玩系から菓子店向けへ流通化 |
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昭和27年ごろ | 井戸田千代之が井桁屋から独立して井桁千製菓創業、 トンガリを製造 |
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昭和27年1月 | サンビー本舗「ガムサンド」発売 | |
昭和27年4月 | 砂糖統制解除 | |
マサキガム本舗「チューイングガム5円」発売 | ||
昭和27年6月 | 小麦粉統制解除 | |
昭和27年7月 | サンビー本舗「ピーチガム」発売 | |
昭和27年9月 | 外山製菓「ピースチューインガム10円」広告 | |
昭和27年10月 | 大阪の丹信堂「チウインガム笛」実用新案 | |
1953 | 昭和28年 | コリスが当てくじガム発売 |
キングトリス 「紅白ガム1円」「大当たりトリスガム5円」 「トリスラムネガム5円」発売 |
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加藤好製菓 「少年王者フーセンガム5円」「ムービーガム5円」発売 |
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大三屋チューインガム本舗 「高級チューインガム2円・5円連続引き」発売 |
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キャラメル売れ行き悪化、ガム台頭 | ||
不二製菓 「ピノキオ吹き矢風船ガム5円当て」 「ピノキオ風船ガム5円当て」 「子どものたばこ風船ガム2円当て」 「五色フルーツ風船ガム1円」発売 |
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安田製菓 「甘納豆台紙張り5円売り60付大当たり」 「玉チョコ1円売」発売中 |
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臼田 「玩具付き2挺拳銃風船ガム5円」「風船ガムスポーツガム5円」 「ニッキ入風船ガム1ケ5円」「ハッカ入風船ガム1ケ5円」 「ステッキガム5円」「ゴールデンメダル、ピーチガム5円」 「サイダー入ピーチガム」「ハッカ入ピーチガム」 |
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昭和28年1月 | 丸川製菓 「味風船5円」「ジャングルガム5円」 「ダブルガムパイン、イチゴ、レモン各5円」 「―風船ガム―宝島、火星、ダブル、ジャングル」発売 |
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東京のガム界、昨年8月ごろより尻上がりに売れている | ||
昭和28年4月 | 浅山ガム 「浅山当たり風船ガム5円」「浅山10ヶガム5円」 「浅山ヂャンプガム5円」発売 |
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昭和28年7月 | 加藤好製菓「ウイスタンガム」発売 | |
堺井製菓 風船ガム「ダン吉5円」「籤付ガリバーチュウインガム1個5円」 発売 |
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浅山「おみくじガム」人気 | ||
第一工業「孫悟空風船ガム5円」発売 | ||
昭和28年9月 | マルチ製菓「風船ガム」発売 | |
1954 | 昭和29年 | 紅梅キャラメルの紅梅製菓倒産 |
紅梅キャラメルの紅梅製菓倒産 | ||
丸文営養食品(大阪・林一二社長) 「センタン飴」全国菓子博覧会入賞 |
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鈴木栄光堂「ゼリコ」発売 | ||
渡辺製菓「グリーンキャラメル」発売 | ||
北日本食品工業「こけし餅」発売 | ||
キャラメル・カード景品合戦激化 | ||
臼田 「ピーチのまんがガム5円(24頁の豆本付)」 「エベレストガム5円」「ケニヤタンケンガム5円」 「空飛ぶ怪人ガム」「オレンヂガム5円」発売 |
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高波製菓「フラワートップ」発売 | ||
昭和29年1月 | キングトリス本舗「糖衣マーブルガム」発売 | |
昭和29年2月 | 旭宝製菓「ハミガキガム」発売 | |
昭和29年5月 | 日本フード工業 「くじガム1枚5円くじ」「冒険ガム5円」発売 |
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昭和29年6月 | 「浅山けいばガム」広告 | |
昭和29年8月 | マサキガム本舗 「大当たりガム」「キャラメルガム5円」発売 |
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昭和29年9月 | マルハチ製菓 「プレゼントガム」「イチゴジュースガム」「童話ガム」広告 |
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昭和29年10月 | キングトリス、色変わりをする「不思議ガム」発売 | |
浅山チュウインガム、 社名を浅山製菓へ変更しガム事業から各種菓子全般の生産へ |
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昭和29年11月 | キングトリス「板ガム」「ボンボン風船ガム8ヶ入5円」発売 | |
大裕化成 「パチンコガム1円」(マーブルガム)、 「コケシガム3ヶ包5円」「スイートミット2枚5円」発売 |
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昭和29年12月 | 日本フード工業「マーブルガム」発売 | |
昭和20年代後半 | トコロ製菓「コップ金花」製造 |
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